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レ・ミゼラブルとさよならドビュッシー Les Miserables and Goodbye Debussy

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日曜日の午後、映画館で、「レ・ミゼラブル」と「さよならドビュッシー」を観てきました。

「レ・ミゼラブル」は、世界的な大ヒット、アカデミー賞8部門ノミネートで、話題になっています。

子供のころ文学全集の「ああ無情」を読んでとても感動した覚えのある作品ですが、これが、ミュージカルになって舞台で大ヒットしていることは、知っていました。
私は、子供のころからミュージカル映画を観るのが大好きでしたが、この映画も全編ほとんど歌だけで構成されています。
ふつうミュージカル映画は、歌や踊りの場面とセリフのある劇の場面で構成されますが、この「レ・ミゼラブル」はまるで、オペラのように、セリフも全部歌っています。
撮影では、実際に歌っているところを撮っていて、普通のミュージカル映画で行われる、歌はスタジオで撮っておいて、現場では口パクという方法はとられなかったところも、この映画の臨場感を高めている一因だそうです。

物語の舞台が、1820年ごろのフランスなのですが、歌は英語で、メロディも歌い方も現代的なので、その点が、私にとっては、少し違和感がありましたが、俳優さんたちは、素晴らしい歌唱力で観客を魅了します。


たったひとつのパンを盗んだ罪で、19年も服役させられた主人公ジャン・バルジャンが仮釈放され、町をさまよう。
世間から冷たくあしらわれる彼が、一夜の宿を提供してくれた司教の好意に背き、銀の食器を盗みだしてしまう。
そんなジャン・バルジャンを司教は許し、食器に加えて、銀の燭台をも持っていきなさいと、与える。
温かい司教の心に触れ、回心したジャン・バルジャンは、事業家となり、マドレーヌと名前を変え、人々から尊敬される市長にまで成る。
しかし、彼を執拗に追いかけるジャベール警部・・・
フランス革命直後の、貧しさにあえいでいる民衆の苦しみや、それを何とか変えて行こうとする革命派の学生たちの様子も丹念に描かれています。

大変見ごたえのある、感動的なミュージカルに仕上がっています。

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原作を読みたくなって新潮文庫、ヴィクト・ユゴー作 佐藤朔訳 全5巻を買ってきました。
こちらも とても楽しみです。










映画「さよならドビュッシー」は、ピアニスト清塚信也さんが、俳優としても出演、演技とピアノ演奏の両面で、素晴らしい活躍を見せていました。
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この物語の原作がとても面白かったという話は、この間書きましたが、原作では、作者中山七里さんが、言葉を尽くして、音楽を描写したものが、映画では、実際の音となって美しく響いてくるところが、なんといっても魅力です。

ピアノの音の美しさ、リストやショパン、そしてドビュッシーの音楽の美しさにひたることができました。
原作では、ピアノの先生の岬洋介が、探偵としても鋭い推理をして、問題を解決するところが素敵だったのですが、映画では、その点があまり描かれていなかったのが、私としては少し不満でしたが・・・

でも、とても後味のいい、さわやかな映画で好感が持てました。



映像と音楽の素晴らしい二つの映画を観て、大変満足できた一日でした。

by fiorimusicali | 2013-02-06 12:33 | 映画 | Comments(4)  

Commented by ank-nefertiti at 2013-02-13 00:16
こんばんは!
こちらでは初めまして!
私のブログにコメントをありがとうございました。
お邪魔してたくさんの記事を拝見させていただいて、まあなんて素敵なのでしょう!

さよなら・・・、岬洋介の役は清塚さんなのですね。
彼、のだめでものだめが弾くピアノを影ピアノで弾いていましたけれど、とうとうご本人が登場なのですね。
この映画、やはり観なくちゃ!です。

オルガにストでもいらっしゃるのですね!
名古屋にはお友達が何人かいて、去年は思いがけないつながりも出来、今年は何度かお邪魔しようとおもっているところです。

どうぞこれからもよろしくお願いいたします♪
Commented by fiorimusicali at 2013-02-13 07:46
ank-nefertitiさま
ようこそ、いらっしゃいませ!
お互いに関心のあるものが、共通していますね。
どうぞよろしくお願いします。
「さよならドビュッシー」は、ひょっとすると小説の方が、面白いかもしれません。映画化で、ずいぶん変えられている部分があります。
でも、清塚さんのピアノがとても素敵なので、観る価値は大いにありますよ。
「おやすみラフマニノフ」も買ってあるのですが、目下「レ・ミゼラブル」の全5巻に取り組んでいるので、読むのは、もうちょっと先になりそうです。・・・ショパンもとってもおもしろそうですね。

名古屋にいらっしゃるときは、どうぞご連絡くださいね。
Yokoさんには、東京に行ったとき、お店に伺ってお会いしました。
ブログで新しいお友達ができるのは、とても楽しいです。
nefertitiさんも、音楽やイタリアがお好きなのですね。
私は音楽は専門ですが、イタリア語は、テレビやラジオの語学講座で
勉強している初心者です。ドイツ語歴は長いのですが・・・
でも、イタリアにオルガンの先生がいらっしゃって、イタリアが大好きになりました。
これからも楽しく過ごしていきましょうね♪
    Miyuki
Commented by 香り at 2013-02-21 03:39 x
レミゼ♩長編仏文学なんですよねー!!
映画やミュージカルは、文学作品と内容が違う所が多いと聞いて.....
読むしかないと思っていた所です。
でも、決して★最後が明るくはなさそうなので、まだ購入しておらず
取り敢えず「夢破れて」を演奏します@遊楽館♡
Commented by fiorimusicali at 2013-02-21 17:36
香りさま

レ・ミゼラブルの原作は、本当に長い長い小説です。
有名な優しい神父様のことが、冒頭に書かれているのですが、どういうわけで、神父になったのか、どんな暮らしをしていたのか…延々と描かれていて、なかなかジャン・バルジャンは登場しません。
映画は、やはりずいぶん現代的だな…という印象を持ちました。
特に俳優さんたちの歌い方が、今風なので…とても200年前の人には、思えなかったです。(笑)

遊楽館のコンサートで、「夢破れて」をお弾きになるの…素敵!ぜひ聴いてみたいです。
お客様もきっと喜ばれるでしょうね。
また楽譜をみせてくださいね。

       Miyuki
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